「 高断熱 」と「 高気密 」について【中編】

前編・中編・後編の3話に分けてお話しております、弊社新築物件の最重要ポイントの 【 高断熱 】 と 【 高気密 】 のお話。今回は中編として目次第4章をお届けします。

目次

  1. 1. 高断熱とはどういう状態か
  2. 2. 高気密とはどういう状態か
  3. 3. 高断熱と高気密は両方必要?
  4. 4. 高断熱・高気密な状態は快適なの?  
    1. 4-1. 換気はどうするの?
    2. 4-2. 暑い時 / 寒い時はどうするの?
    3. 4-3. 湿度管理はどうするの?
    4. 4-4. 防音性能はあるの?
  5. 5. 高断熱・高気密のデメリット
  6. 6. 高断熱・高気密住宅の価格
  7. 7. 体験できる高断熱・高気密住宅

4. 高断熱・高気密な状態は快適なの?

みなさんは人が生活する上で、心地よい室温と湿度をご存知ですか?
諸説ありますが、おおまかには夏場であれば室温が25~28度で湿度が55~65%、冬場は室温が18~22度で湿度が45~60%ぐらいが目安とされています。

湿度が目安を超えると、不快指数が上がるばかりかカビが発生したりダニが活動的になります。反対に目安を下回ると、インフルエンザなどの感染力が高まったり肌の乾燥・ドライアイになったりします。

では、この快適な状態を保つためにはどうしたらいいでしょうか?

夏場であればエアコンをかけて除湿・冷房を行いますよね。冬場はエアコンや石油ファンヒーターなどを使って暖房し、必要に応じて加湿器で調整などをされると思います。

ここで、【前編】のテントの話を思い出してみてください。断熱・気密が低いと快適な状態を保つためには、冷暖房器具や加湿/除湿機をずっとかけておく必要があります。外気の影響も大きいので、少しでも機械を止めてしまうと一気に快適な状態は失われてしまいます。反対に高断熱・高気密であれば外気の影響も受けにくく、冷暖房効果も高まります。また、湿度も同様に影響を受けにくいので、調整しやすくその状態を保ちやすいです。

つまり、高断熱・高気密な状態は、快適な状態を一度作り出すとその状態を自然に保つ力に優れているため、身体にもお財布にも優しいと言えます。

4-1. 換気はどうするの?

高断熱・高気密住宅はそれだけ外気をシャットアウトする構造なら、内側から空気はもれないだろうし換気はどうなるの?と思われますよね。

そうなんです!高断熱・高気密な空間にとって換気はとても重要なポイントです。
ご想像の通り、外側から暑さや寒さ、湿気が入りにくいということは内側からも熱や湿気は出ていかないということになります。そのため、高断熱高気密住宅は換気扇を回して強制的に外気を取り入れ、取り入れた分だけ室内の空気を排出します。

この時に、室内の快適な温湿度の空気と外の暑い/寒い空気を交換しなければなりません。
この室内の整えられた温湿度の状態を仮に「快適エネルギー」と名付けると、換気や人の出入りと共に快適エネルギーはどんどん失われていきます。

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そこで、弊社が高断熱・高気密住宅を建てる際に採用しているのが住宅環境先進国スウェーデン生まれの24時間換気システムです。北欧の厳しい寒さから、快適な生活を守るためにスウェーデンでは高断熱・高気密住宅が早くから発達してきました。また、住宅換気においても1976年には法令化されており、その取り組みの早さから重要性を伺わせます。

この換気システムは、最大限に屋内の快適エネルギーを残しながら、外気を取り込むことができます。また、各部屋の換気量を調整したり1台のエアコン※から出される快適エネルギーを建物全体に届けることが可能です。(※お家の大きさや形状によっては複数台のエアコンが必要になる場合があります)

4-2. 暑い時 / 寒い時はどうするの?

それでは、暑い時 / 寒い時はどうするの?という疑問にお答えすると、春秋などは外気との循環で快適エネルギーが保たれますが、夏や冬には通常のご家庭と同様に冷暖房を使う必要があります。

ただ、先にも記載があるように高気密・高断熱の空間は外部の影響を受けにくい構造のため、急に室内が暑くなったり寒くなったりしません。そのため、他のお宅で本格的に冷暖房をかけ始める時期よりも遅れて稼働させます。また、その際に新たに整えた快適エネルギーをしっかりキープするので、省エネで電気代もあまりかかりません。

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4-3. 湿度管理はどうするの?

湿度管理に関しては、除湿が必要な場合はエアコンで調整し、加湿が必要な場合は加湿器を使われることをお勧めしております。

冬季の乾燥などには、室内に観葉植物を置いたり水槽を置いたりなど一定の効果は見込めますがお家の規模によっては効果が薄いため、機能的にもスペース的にも加湿器で補われるのが一番経済的だと考えております。

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4-4. 防音性能はあるの?

室内の静粛性も高断熱・高気密住宅のポイントですので、防音性能もしっかり感じられます!

外気との接点を可能な限り無くしているため、音が伝わってくる部分が少なく室内はとても静かな状態です。(※断熱のタイプにより防音効果は変わります)反対に室内から外への音漏れも抑えられるので、映画鑑賞や洗濯機・掃除機の音なども隣接するお宅へ聞こえにくくなります。

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【企業理念】

見まもるくらしの提案と想像

釘一本の修繕から、新築・改装などの大きな工事まで、工務店だからこそ出来る
『顔の見える』お仕事を目指し、日々研鑽を積んでおります。